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スピードのtakatoのレビュー・感想・評価

スピード(1994年製作の映画)
4.1
 売れすぎてちょっと甘く見られがちなこの頃のアクション映画。しかし、改めて見直すと面白いじゃねぇか…。キアヌ・リーヴスの代表作は、「マトリックス」よりこっちを評価したい。

 「マトリックス」以降(単なる印象である)、優男な方向に舵をきっていったキアヌ・リーヴス。しかし、本作では筋肉質な猫科の動物を思わせるアクション映画のスターに相応しい格好良さがある。しかも相棒を殺されて激高したり、その後の能面のようなというか、困ったような表情を終始している演技よりずっと人間的な演技である。サンドラブロックの初々しさも、デニスホッパーの流石の悪役演技も良いし、脇のキャラもちゃんと立っている。さらに、CG無しのアクションはやはり迫力がある。

 あと、こういう知恵比べ物は、ちゃんとこっちの上をいく攻防を繰り広げてくれないと馬鹿みたいに見えちゃうが、本作ではそういう所もしっかり抑えている。吹き替えだとキアヌを山ちゃんがやってたので、「攻殻機動隊」のトグサを思わせる感じがあって良かった。体を張って、人間臭くて、知恵も優れている主人公というと「ダイハード」のマクレーン刑事を連想せざるをえないが、そこにフレッシュなイケメン感を加えた快作。
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