つるみん

コーラスのつるみんのレビュー・感想・評価

コーラス(2004年製作の映画)
3.9
【歌への愛、私に許された喜び】

問題児が集まる寄宿舎に赴任した音楽教師が、合唱を通して子供たちと心を通わせていくヒューマンドラマ。

感動した。ジャンルで言えば『いまを生きる』に近い物語と言っていい本作は『ニューシネマパラダイス』的な要素も含まれ、また『天使にラブソングを2』のような、そんなフランス映画であった。

素行の悪い生徒たちをどのようにして纏めるか。しかし学校側にも問題があり、その現実に驚く赴任したばかりのマチュー先生。次第に物語は音楽を中心とした生徒と先生の絆へとシフトしていく。そして何より少年たちの美しい歌声が、本作の醍醐味であり、一番盛り上がる部分でもある。
特に才能を開花させたピエールの歌声には惚れ惚れする。演じたジャン=バティスト・モニエは、3000人のオーディションの中から選ばれたらしい。

マチュー先生役には『ヒャッハー!』シリーズ常連のジェラール・ジュニョが主演。何だかんだ常にキレてるイメージがあったが、心豊かな先生役を演じていて、また新しい面が見れて良かった。

ラストシーンとエンディングシーンはジーンと来る。素敵な作品だった。
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