フジツカ座

25時のフジツカ座のレビュー・感想・評価

25時(2002年製作の映画)
4.0

こういう映画好きです。

真っ当に生きる事の尊さを、普通や一般といったどこにでもある暮らしの豊かさを、人生は素晴らしいという事の本当の意味を、滲ませるように確かめるように描かれた作品でした。

E・ノートンはマイルドな出で立ちなのに、その裏に闇とか狂気とか、危うい感じがチラチラ見え隠れしててとても魅力的ですね。

友人役のバリーペッパーもよかったです。普段は気丈にクールに振舞ってるけど、後半の涙を流すシーンは痛くて痛くて敵わなかった。悲痛とはあの涙のこと。


物語自体は淡々と進行していくのだけどだからこそラストが映え、「こうだったかもしれない未来」がそのコントラストとしてくっきりと強くかつ印象的に、相応以上のカタルシスとして得られたんだろうなあと。

感動してどうしたとかそういうんじゃなく、たまに出会える良作を見つけた感に浸っていられる。

そんな感じの夜です。
フジツカ座

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