密告により刑務所いきのきまった主人公が、入所前の最後の一日を恋人や友人たちとすごす。
監督はスパイク・リー。今年「ブラッククランズマン」でようやくオスカー像を手にしたわけだが、彼については社会問題へのこだわり方をどう評価するかだなあ。
「ニューヨークには色々な人がいて色々な問題を抱えている」のはよく分かる。しかしそれを個別に追っかけて行くからプロットが散漫といえなくもない。「あれとこの場面けずればもっと短くならね?」と言いたくなった。教師と女生徒の禁断の恋とかさあ…演じる二人には生々しいキモさがただよっている。フィリップ・シーモア・モフマンはこういう役が多かったね。
バリー・ペッパーの性格もポマードもギラギラしてる感じが良かった。麻薬の売人も証券ディーラーも他人を蹴落とすのは同じだろ…みたいな対比をやるのかと思ったらそうでもない。ああいう男臭さがスパイク・リーは好きなのだろう。