だいすけ

クルーレスのだいすけのレビュー・感想・評価

クルーレス(1995年製作の映画)
3.0
薄っぺらい人間ばかりの薄っぺらい話で、このまま終わったらどうしようと懸念していたが、終盤でシェールが人間的に成長したので一安心。そもそも思春期って外見や体裁にこだわるものなのかもしれない。でも、前半のシェールみたいに、見栄えばかり気にしたり、他人を外見のみで判断する態度は、それこそダサい。本作は、シェールが本質的なクルーレス=ダサさに気づいて大人に近く物語なのだ。

自意識過剰で鼻につく奴ばかりだと思っていたけれど、本当は素晴らしい内面を持っていることが明らかになる。例えばクリスチャンは態度こそ無礼千万だが、タイが危ない場面では助けに入ったりする。実は表面的に判断していたのは自分の方だったのではないかと反省させられた。もっとも、本作はシェールが自分と他人の本質的な魅力に気づく話なので、こうした心理的なプロセスは制作者の意図したところだろう。
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