コーカサス

サムサッカーのコーカサスのレビュー・感想・評価

サムサッカー(2005年製作の映画)
3.8
グラフィックデザイナーであるマイク・ミルズの長編映画監督デビュー作。

17歳のジャスティン (プッチ)は、未だ親指をしゃぶる癖が治らない。
歯医者のペリー (リーヴス)による催眠術治療のストレスからADHD (注意欠陥多動性障害)を発症、抗うつ剤治療の成果も束の間、彼の不安は尽きることなく襲ってくる。

“サムサッカー”とは親指を吸う癖を持った人のこと。
自己愛、理想の生活、色々な考え、妄想、成功、失敗…等、多種多様の依存は彼の両親でさえも例外ではない。
親指を吸う我が子を心配し、成長を見守ることは、同時に父マイク (ドノフリオ)と母オードリー (スウィントン)の成長記録でもある。弟のジョエル君だって!

ジャスティンに限らず、人は誰もが何かに依存して生きていると、私は思う。
劇中、ペリーが云うように「人に出来るのは、考えて努力して望むだけ。大切なのは答えなしに生きる力」だ。

鑑賞日3月20日。
偶然にもこの日はマイクの誕生日。
本作に出会えた感謝の意を込めて―
express one's thanks .
Happy birthday, Mike!

67 2020