天才の所業、非凡の極み。大好きな映画。当時3歳、記憶にある限り初めて映画館で観た映画でもある。
『ファインディング・ニモ』は家族を探すロードムービー、『Mr. インクレディブル』はざっくりとアメコミ的なヒーロー映画。ある程度のテンプレの中で満点に近い傑作を数多く生み出すピクサーだけど、この作品の舞台設定に関しては本当にどうやったら思いついたのか知りたい。今観ても斬新でユニーク。
なんとなくのステレオタイプで交わらずにいた異文化間・異種間の交流。女の子を人間界に送り返すために奮闘する中で、愛情/父性・母性の芽生えを無理なく描いていく。ラスト1秒まで愛と笑いが止まらない。
触りたいくらいふわふわなサリーとちょっと気持ち悪いくらいつるつるなマイクは見た目も全く対照的なのでバディとしてとても映えており、そんな2人があの手この手でブーを送り返そうと奮闘する様が愛おしくてたまらない。ピクサーはとにかく主人公バディのキャラ付けが上手い。
ちゃんとフリとオチの対比が効いてて、ギャグも冴えているし音楽はおしゃれでアクションで魅せて、おまけに悪役含めて出てくる皆んなが可愛い。単純に一本のドタバタコメディとして観たときの完成度は、未だに今作がピクサー1だと思っている。
自分はこの映画を金字塔と言い切りたい。
小さい子が怖がらないようにと、意図的にポップに作られたカラフルなオープニングから洒落てて大好き。前述の通り、ジャズを起用する音楽センスが最高。でもDisney+だと、所々クレジット表記を日本語訳しているせいでオリジナル版と異なる部分がある。頼むからオリジナルも配信して〜。
《第74回アカデミー賞戦歴》
受賞
★歌曲賞（If I Didn’t Have You）
ノミネート
⭐︎作曲賞
⭐︎音響編集賞
⭐︎長編アニメ映画賞
