菩薩

ヴェラクルスの菩薩のレビュー・感想・評価

ヴェラクルス(1954年製作の映画)
3.7
300万ドルの大金を巡ってあっちゃこっちゃに策略が入り乱れるが、ゲイリー・クーパー主演となりゃ最後あぁなるであろう事は想像できる。だがそのラストたかが2分、遂に互いに銃を弾かねばならぬ瞬間には否応無く痺れる。振り返ればクーパーは時と場合に応じて柔軟に対応して行くタイプ、一方ランカスターは「誰も信じない」との確固たる決意のもと一貫して行動している様に思える、だからこそ芽生えかけた淡い友情が散りゆく瞬間に心がときめくのだ。財布を盗まれ心まで盗まれるクーパーはなんだか銭形警部案件の様な気がしなくも無いが、サラ・モンティエルが馬車を駆り敵の追撃を逃れる中盤の最高潮「駅馬車」的シーンの迫力が凄い。エンドロールの「メキシコ、サンキュー!」の献辞もグッと来る、にしても良く「重いもの」が積まれてる事にあれだけで気づいたよな。
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