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ジーンズブルース 明日なき無頼派のrollinのレビュー・感想・評価

4.4
かかか‥かっけぇ!!

東映の波飛沫バッシャーンから、漆黒に赤字のタイトルバック、流れるのは梶芽衣子が唄う“ジーンズぶるうす”。いや、芽衣子様やね。一体何やこの美女は!『修羅雪姫』しか観たことなかったけど、洋服でここまで雰囲気が変わるとは。もう目線や仕草、佇まいだけで無言の啖呵を切ってる。どうか僕の顔面にも酒をぶっかけてくだ‥‥あざっす!

とにかく野蛮でサイケでエロでグロ。冒頭、チンピラの川谷拓三がスコップで男の頭を割ってから始まる、乱交と殺人と銃を愛でる梶芽衣子のスローモーションのカットバックがヤバすぎる!
物語は、若手のチンピラ次郎を演じる渡瀬恒彦と、バーの雇われママ梶芽衣子による、東映版『俺たちに明日はない』。いや、『明日なき無頼派』。ドクロベエ&ドロンジョ一味みたいな追っ手や、狂犬・川谷拓三のヒロトみたいな動き、次郎の妹のクズっぷりなど、とにかく全キャラがビンビン。

主人公の過去やパーソナリティーを敢えて描かず、次郎とのやりとりの中で何となく理解させる演出も上手いし、逃避行の中で自然と溢れる笑顔も超かわいい。そしてレイア姫クラスの命中率を誇る梶芽衣子の射撃と、衝撃のラストカット!素晴らしい!

ただジーンズ・ブルースというタイトルやのに、ジーンズは履いてない!
イカれてやがる!!
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