「死と自分との間の風通し」
何故こんなにも惹かれるのか。
何故こんなにも時代が憎いのか。
何故こんなにも泣きたくなるのか。
母を想う。母を捨てる気持ちを想う。
奉仕=愛情ならばどんなに生きやすいだろうか。
家族の中にある礼節と感謝の形。どこをとっても壮大な文化の土台に溜息が出る。変わってしまった時代を悔しく思ってしまう。
60年代にこの命を使いたかった。
この家族にも時代にも、羨ましさをとても拭えない。本当に羨ましい。
必ずもう一度観たい。
唯々素晴らしい作品でした。
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「地球の何処にもない小さな海峡」
本当に現世で撮影した?ってほどに美しく、真っ直ぐに刺さる映像の連続。
そこに人が生きるだけでここまで自然は映えるのか。また人の手が入らなければここまで自然は燃えるのか。
特に煙草と火と木にここまで魅せられたのは初めて。
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「今夜は時計の音がよく聴こえる」
豪華キャストでびっくり。
台詞の心地の良い聞きづらさ。
というか画角と台詞回しにおいて革新的な作品に思えた。どこまでが台詞でどこからがアドリブなんか全く分からん。
珍しいほどにハイテンポなシーンから水に沈むようなゆっくりと厚いシーンまで、終始見応えがある。
一生観ていられる。
何より、宮崎あおいが可愛すぎる。
困った困った。
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「人生の貸借関係」
「失われつつある愛の純粋性」
「貴方は捨てられたと思って構わないんです。素晴らしい小説書いて下さるんですから」
人間って不思議ですね。
こんなに不思議な感情を共有できる映画って素晴らしいですね。
キャラ☆5.0
映像 ☆5.0
演出 ☆4.0
台詞 ☆5.0
展開 ☆4.1
世界観☆5.0
余韻 ☆5.0
総合 ★5.0