はる

わが母の記のはるのレビュー・感想・評価

わが母の記(2011年製作の映画)
4.0
私が実家に帰る楽しみのひとつは親族の昔話を聞くこと。
子供の頃には聞かされていなかった重い話もありますが、それらは写真以上に大切にしたいと思える宝物です。
旦那の家の昔話もそうですが、聞けるうちにいっぱい聞いておきたいって今回は改めて思いました。

そんな宝物を共有しながら認知症が進む八重を世話する子供や孫たちの遠慮のない会話に興味をひかれました。
みんな誰に指図されたわけでもなくそれぞれの役割を担って、愚痴を言いながらも助け合う姿が良かったです。

特に、長男の洪作が長女の志賀子に電話でねぎらいの言葉をかけるシーンが印象深い。
夫も私も長男長女なので、なんか気持ちが引き締まる思いでした。

そして、やはり樹木希林さんの存在感ですね。ホントにすごい女優さん。同時期の出演作では『悪人』や『あん』の姿を思い出しますが、どれも同じお婆ちゃん役ながら立ち居振る舞いからして全くの別人。
今回は洪作が小学生の時に書いた詩を読み上げているシーンにやられました。

八重(樹木希林)の若い頃の役、もしやと思って確認したら、やっぱり内田 也哉子でした。思いがけない親子共演にも感動でした。
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