マーくんパパ

ヨーク軍曹のマーくんパパのレビュー・感想・評価

ヨーク軍曹(1941年製作の映画)
2.9
テネシー州の貧農一家のアルヴィン・ヨーク(G・クーパー)、酒浸りで信仰心のない不良若者が牧師(W・ブレナン)との出会いで敬虔なクリスチャンに。第一次大戦に召集され信仰心との狭間(無差別殺傷する事への抵抗感)に揺れるが自由と個人の権利を護る覚悟を固め前線へ。田舎では鳥撃ち名手のヨークはフランス・アルゴンヌの戦いで自軍の10倍以上もの勢力があるドイツ軍を相手に戦って大殊勲を立てる。一躍アメリカの英雄となったヨークは母の待つ故郷に凱旋、かねての夢であった土地と家を手に入れ婚約者と幸せに暮らす。ほぼ実話のヒューマンサクセスストーリーだが第二次大戦直前の1941 年製作から『カサブランカ』と同じ戦意高揚、国策映画の匂いが強くどうしても醒めた見方をしてしまう。これが10年前だったらもっと純粋に観れたと思う。全体の半分以上がやや冗長とも思える従軍前の田舎での暮らしを前振り、こうしないと彼の奇跡的武勲の意味合い(好きで戦争してる訳じゃない)が伝わらないからだろう。アルゴンヌでのドイツ軍との激闘場面は流石に迫力がありました。