このレビューはネタバレを含みます
変な髪型のディカプリオによる精神病追体験ムービー。
冒頭から飛ばしまくりのディカプリオ。
顔面筋肉フル稼働の力一杯の演技が暑苦しい。
でも俺は、これが観たくてディカプリオの映画観てる❗
ていうか締めてるネクタイの柄がキショい!なにその柄!
無限にある色の中で最悪の差し色をチョイスしたディカプリオの正気とは思えない柄のネクタイ。
と思いきや、まさかホントに正気では無かった展開。
そして、ネクタイの柄もちゃんと劇中で言及される、そうか演出だったんだ。。
観ている間は、終始こんな感じで、
なんだこの設定、とか、なんだコイツの行動、とか映画の中にはあらゆる違和感が満載。
でもそれも製作側の手の内。
最終的にはちゃんと辻褄が合う。
どんでん返しってこうあるべきだよな!やっぱり!
種明かしされた瞬間、ストーリーが根本からひっくり返されて、
「え?じゃあ、ここはこうで。さっきのはこういう意味で?」
みたいな、脳ミソが話を組み立て直そうとあたふたする時間こそ至高。
悪人と疑っていたモノが実は善人で、真と思っていたモノが偽で、衝撃的な真実を前に、観客は今まで立っていた場所とちがう場所に強制的に立たされる。その瞬間が気持ち良い。
…でもまあ、正直言うと、タネが精神病オチって、辻褄が合わない部分を全部妄想で説明出来ちゃうから、ちょい卑怯臭いと思わないでも無いけど。
雪のように灰が降る中、ディカプリオの腕の中で焼けて崩れる奥さん。空っぽの手に流れ落ちる水、とか。
家に帰ると池の遠くでプカプカ溺死してる子供たちとか、いちいち画にパワーがある。
話分からなくても、一枚絵としてのインパクトで惹き付けられるから、ストーリーに着いていけなくても観てられるってのがスゴい。
映画が単なるエンタメじゃなく、芸術のひとつだってことを実感する。
客に委ねるラストって触れ込みだったけど、俺には、ディカプリオが自らロボトミーを望んだ、という一択にしか思えないんだが、他の意見の人いるのかな?