Ryohei

007/私を愛したスパイのRyoheiのレビュー・感想・評価

007/私を愛したスパイ(1977年製作の映画)
4.2
《TENETの発端?》

壮大スペクタクル映画という言葉がふさわしい007シリーズからこの一本。
007シリーズに影響を受けているクリストファー・ノーランが子供の頃に初めて見た映画が本作、『007/私を愛したスパイ』らしい。
それもそのはずというか、007を見てみると、確かにクリストファー・ノーランがやりたいことがよくわかる。そりゃカッコいいもん。
幾度となく語られる雪山のシーンはインセプションに繋がるし、水上バイクなんかはTENETでもありましたね!
各国でロケをする壮大さなんかも通ずることがあるんじゃないでしょうか。

半世紀にも渡り全世界で愛されるシリーズとなった007シリーズ
如何にしてこれほどまで人気が続くのでしょう。
その理由は本作を見て確信しました。
そのご時世の世相に反映した作品を作り上げているからだと解説があるように、私もそう思います。
007と言えばお決まりやお約束は踏襲するものの、細かいディテールの部分では意外と時代にフィットさせてファンを喜ばせているんですよね。
『STAR WARS』が大ヒットするや否や、『ムーンレイカー』ではジェームズボンドが宇宙に飛ばされたり、
例えば今作で言うと、世界的大ヒット作となった『JAWS』の引用から、鮫🦈をモチーフに物語に色味が加わります。
(むしろ敵役のキャラの名前がジョーズと言ってしまっていますしね😭)
そしてなんといっても本作で個人的にクスッと来たのが『アラビアのロレンス』の引用。
エジプトのシーンでボンドとボンドガールが砂漠に置き去りになるシーンでそのまんま♪アラビアのロレンスのテーマが流れてきて完全に一本取られました。笑笑
こういった緩さや柔軟さ、素直さだったりが新しい風を吹き込み観客を飽きさせない作品となっていったのではないでしょうか!

ジェームズボンドがSASUKEに参戦したら余裕で完全制覇できちゃうんじゃないかってくらい身体能力高い。
Ryohei

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