成田007

007/私を愛したスパイの成田007のレビュー・感想・評価

007/私を愛したスパイ(1977年製作の映画)
4.6
東西スパイ同士のラブロマンスを描き、観ている人を魅了する007シリーズ記念すべき10作目。10作目のアニバーサリーを裏切らないストーリー、登場人物、エジプトやイタリアなどの魅力的なロケーション。ロジャー・ボンド3作目にして、世間にロジャー・ボンド時代を到来させた作品。

オープニングシーンから最後まで何をしてもボンドがカッコいい。特にカッコいいシーンは、ソ連スパイ・アマソヴァとふたりで砂漠を歩くシーンが、私は好きである。タキシードを着崩しながらふたり歩くシーンは観ていて、惚れ惚れする。今作は所々で制作者の007へのこだわりがしっかりしていてどこを切り取ってもいい。Qの秘密兵器も『ゴールドフィンガー』以来の衝撃があります。

今作で3回目のロジャー・ムーアはいつものようにコミカルな部分もありながら、今作は男性的な魅力の部分が光っていた。明暗を使いわけることで黙っているときが非常にカッコいい。
ボンドガールのソ連スパイのアマソヴァを演じたバーバラ・バラック。東西スパイの普段は敵同士の複雑な関係ながら、徐々に親密になっていく様子は観ている側を魅了していく。そんないい状況からの二人の関係を一転させる事実。観る人を焦らす展開が観ている人を飽きさせない。一難去ったら、また一難。

ストロンバーグは名優クルト・ユルゲンスが演じ、迫力や緊張感があるシーンを何度も作っている。そして、もう一人、今作でもっとも目立った存在、ジョーズ。人を噛み殺すところはまさに某映画のようにサメのようである。何度も死に直面しながら生きている最強の刺客である。

今作で007は英国をまさに代表する映画になった10作目の記念すべき一本。