第9回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞
現在、フランスではこの映画が国宝に認定されている。
その理由は撮影中に描いた絵画を
撮影後に破棄してしまった為、
この映画内でしか観賞できない作品が
20作品ほどあるからだ。
しかしこの映画の最大の魅力は
「完成された絵」ではなく
「制作の過程」である。
ピカソの描く線の動きがミステリーであり
絵が完成していく様がドラマなのである。
とくにキュビズムとラストの海水浴場が
興味深い。
キュビズムの絵がどう制作されているのか
その過程がこの映画であらわに公開され
まさに目から鱗であった。
海水浴場に関してはピカソが映画を意識しているのか定かではないが
サンドアートの様に次々と絵が姿を変え
絵巻物の様になり、この絵がどこに着地するのか観てる私がハラハラする程のスリリングな展開であった。
芸術に興味ある方にはオススメです。