ほおづき

アメリカン・ヒストリーXのほおづきのレビュー・感想・評価

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)
5.0
実は某大手英会話学校で講師や教材のモデルもしていたっていうエドワード・ノートン。彼を好きになったのはこの映画から。
刑務所に入る前と後、父親が生きている頃の彼とで3回の変化を見せてくれるんだけど、その時間経過や感情の変化を感じるほどの役作りがホントに好き。

そんな変化のある役を得意とする彼がこの作品で演じたのは、黒人に父を殺されネオナチ(白人至上主義)のリーダーになった男。
彼は黒人殺害の罪での投獄中にある黒人と出会って、その考え方を改めることになる。
  
この映画のテーマはシンプルに人種差別問題なんだけど、それ以上に人は周りの人の思想や観念によって差別意識を植え付けられてしまうっていう事を感じた。 
ある人のことを少し苦手だなと感じる人がたくさん集まってしまえば、その人は相乗効果でさらに嫌われてしまうことにだってなりかねない。
 
人種差別問題の根深さは、日本人にはやっぱりきちんと理解することは難しい。だからこそ自分たちとは違う価値観を知って、新たな視点を持たせてもらえるこういう映画に出会えるのはすごくいいと思う。  
有色人種である日本人にも無関係な問題ではないから。