このレビューはネタバレを含みます
デレクは自分の間違いに気付けただけでなく、なぜ暴走してしまったのかまで自己分析できていて、校長も言っていた通りもともと聡明な人だったんだと思う。
でも暴走の原因は怒りだけではなくて、父親からの影響も受けていたことが分かり…
そして悲しすぎる皮肉なラスト。
話が進むにつれ、根の深さを突き付けられるような感じがした。
ダニーのレポートの最後の言葉が虚しく響く。
怒りや憎しみからは何も生まれないことに気付けたら人は変われるけど、みんなが同時に気付けるわけもなく。
デレクやダニーのように新しい朝を迎えた人がいる一方で、今まさに憎しみの真っ只中にいる人もいて、さらにはそういう親から思想を植え付けられた新たな差別主義者だって誕生していくわけで。
一気に差別がなくなることなんて100%あり得ない。
25年前の映画だけれど今でもこういうことは起こってるんだろうし、これからも完全には無くならないかもしれない。
でも愚かさに気付いて差別意識を手放せる人が少しずつでいいから増えることを願わずにはいられない。