Shin

アメリカン・ヒストリーXのShinのレビュー・感想・評価

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)
4.0
2020-117

デレク(エドワード・ノートン)は、ナチズムの信仰者で、有色人種への差別をあからさまに、グループのリーダーとなり暴動も先導していた。その極端な思想は、父親を黒人に殺害されたことに対する怒りで作られている。そして、弟のダニーはそんな兄を崇拝している。
ある深夜、デレクの車を盗もうとする黒人に対して、過剰に防衛し二人を殺害したことで、三年の服役をする。刑務所での経験はデレクの考え方を大きく変え、出所してから自らの行動を変え、弟にも考えを改めるように説得する。

もちろん、黒人には良い人もいれば悪い人もいる。白人も同じ。しかし、黒人の犯罪率が高いことは事実で、それは差別され不当な扱いを受けていることも大きな理由です。デレクは刑務所でそれに気づきます。そして、怒りは連鎖し何も解決しないということも。

映画製作は1998年ということですが、現在の犯罪率はどうなんでしょうか?気になってネットで調べても簡単には出てこないようです。

デレクとダニーは頭が良く、自分で考え、信念に基づいて行動をしています。一方でグループに属するその他多数の人たちは、人の意見に同調して、ただ騒ぐことを目的にしている人がほとんどです。
彼らは、他人を蔑めることで、自分の価値を高められると勘違いしています。
学校でのイジメやネットでの誹謗中傷も同じメンタリティーなのではないでしょうか?いつの世にもどこの社会にでも形を変えて出現する、無くならないものなのでしょうか・・。
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