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国定忠治のhummingbirdのレビュー・感想・評価

国定忠治(1946年製作の映画)
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セットなど、全体的に地味だなと思っていたら、後で終戦の翌年の作品と気付いた。物がないんだから、そりゃそうだ、むしろよく作ったなと感心。

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忠治が干ばつに悩む農家のために奔走する話。忠治の話は初めて見たけど、魅力的な登場人物が多くて面白い(筋は任侠物とあまり変わらない)。

阪妻の演技は、今見ると演劇的な気もするけど、立ち回りの素晴らしさはさすがで、見ていてワクワクする(もっと殺陣が見たかったけど、戦後のGHQのチャンバラ禁止でできなかったんだろう)。斬られ役の派手な動きも素晴らしい。円蔵のキャラクターや品のある演技も好き。

ラスト、忠治が息子に「ヤクザが偉いわけではない、農家に誇りを持つように」と説く場面があり、ヤクザを単純なヒーローにしてないのに好感。

「浪曲映画祭」
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