クリーム

パプリカのクリームのレビュー・感想・評価

パプリカ(2006年製作の映画)
3.9
難解と言われて観たけど、普通に面白かった。『インセプション』好きな人は観れると思う。夢の中の幻想的でカラフルで不思議な世界観を映像化し表現出来るのはやはり、今敏監督ならではで、それだけでも観る価値あり。
内容も複雑だからこそ(ちゃんと観てれば解る)楽しかったです。ただ、凄くファンの多い作品なので、コアなファンの方達は深掘りしたり、難しく考える事を楽しんでいるので、観る前に構えてしまうのだが、あまり気にせずに観たら楽しめると思います。
他者と夢を共有できる装置「DCミニ」は、時田によって開発された最先端テクノロジーで、時田と同僚の千葉敦子は夢探偵「パプリカ」を名乗り、DCミニを利用して秘密裏にサイコセラピー治療にあたっていました。 しかしそのDCミニが、研究所から盗まれてしまいます。DCミニは悪用され、多くの人々の夢が混ざり合って、精神に支障をきたすようになってしまった。敦子と時田は、同僚の小山内と共に犯人探しを始めるのでした。




ネタバレ↓





犯人だと思われた氷室は、犯人ではなくて、理事長と彼に服従する小山内によるものだった。
小山内の死によって、夢が現実世界にも侵入し、夢と現実のバランスが崩れ、理事長は夢を吸収しながら黒く巨大化して行きます。 それを見たパプリカは、現実の人格である敦子と一体化し、幼児の姿となり、現実世界にある夢の要素を口から全て吸い込んで成長します。 敦子によって理事長も吸い込まれ、現実に入り込んでいた夢は全て消え去っていき。終わります。

粉川の悪夢の原因
17才の頃、映画の道を諦めてしまった事。「あいつ」と作っていた映画を未完成のまま、制作をやめてしまった。映画監督を目指し続けた「あいつ」は、夢半ばで亡くなってしまう。粉川はこれを後悔していて、彼に対する罪悪感が無意識のうちに悪夢を見せた。17という数字と映画への嫌悪は、これが原因だった。
けして全部解ったわけでは、ありません。フロイトとユングの話などは、脳が受け付けないので無視しましたが、それでも全然楽しい映画でした。深く掘り下げれば、もっとのめり込むのでしょうが、それはコアなファンの方にお任せして、自分なりに楽しみました。アニメならではの表現が活きていたと思うし、ワクワクする程カラフルで、楽しい画像。氷室の部屋なんか凄い良かった。後、顔が全部、粉川なのもシュールで良かったです。勿論、パレードも素敵でした。
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