akihiko810

パプリカのakihiko810のレビュー・感想・評価

パプリカ(2006年製作の映画)
4.3
「私の夢が、犯されている―」
今敏監督のアニメ映画。原作は筒井康隆。

精神医学研究所の同僚である時田浩作の発明した、夢を共有する装置DCミニを用いて精神病治療を行う夢探偵「パプリカ」として活動する千葉敦子が、盗まれたDCミニの悪用で起こる怪事件の調査に臨む。

10年以上前の学生時代にたしか映画館で見て以来の再視聴。原作もたしか少しは読んでて、けっこうあらすじは違ってたような気がする。

混迷する夢の世界は圧巻そのもの。
今敏の場面が地続きにとぶ演出は、本作でいかんなく発揮されている。「今敏作品といえばこれ!」な一作に仕上がっている。

本作は一度見ただけでは理解がさっぱりな部分があるが(なんで現実に夢が侵食してるの?でかい裸のあっちゃんは何?)些末な部分は設定集でもみないと理解できないような気はする。
自分の中でアニメ映画の中では上位にくるかと思っていたのだが、今回見てみると、ジブリ作品にはかなわなかったのだった。

今敏の死は世界的損失だと思った。
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