剣々

東京湾/左ききの狙撃者 東京湾の剣々のレビュー・感想・評価

4.0
謎の狙撃手の正体とは?

ある男が駐車中に狙撃され射殺される事件が発生
現場の状況から犯人は左利きであることが判明した
捜査一課の澄川刑事が妹の恋人である秋根刑事と捜査を進めると、被害者は麻薬捜査官だと判明
麻薬事件として捜査が進められる中、澄川はかつての戦友にして左利きの射撃の名手井上と偶然再開するのだった

1962年の切なき刑事映画
古い作品ですがこうして観ると面白さに驚かされました
古い作品の何気ない音楽が、めちゃくちゃカッコよくて感じるの私だけでしょうか
当時の街並みや生活が感じられるのもこういう作品を観る醍醐味かも知れません
刑事達の仮眠室にご遺体まで一緒にいたのにはビックリしましたよ

本作は狙撃事件をきっかけに再開した戦友が描かれています
1962年の作品だから現役の刑事も戦争経験者がいて当たり前の時代なんですね
短くまとまっているので、テンポ良く話が展開していきますね
捜査の様子や人間ドラマも中々に面白いです

狙撃犯を追う捜査に始まり、麻薬事件へとその様相を変えつつも刑事ものとしての面白さがあります
そこに登場する井上、澄川も彼のことを思い出し容疑者として捜査を始めるのです
刑事として疑い追いつつも、どこか友人として犯人であって欲しくない思いもある澄川の気持ちがまた良い!
そして井上もかなり苦労人の様で、経験してきたことと今の境遇から応援したくなる場面も….
その2人のたどり着く先に衝撃を受け、ラストの描写に胸を締め付けられました

狙撃犯と麻薬事件を追う刑事の物語でした
個人的にかなり好きかも!
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