とぶそうや

ハンニバルのとぶそうやのレビュー・感想・評価

ハンニバル(2001年製作の映画)
4.0
ジョディ・フォスターが演じていたクラリスをジュリアン・ムーアが演じており、それに慣れるまではむず痒いが、慣れてしまえば、悪くない。
悪くない程度で、「おとなのけんか」を見る限りでは、現在のジョディ・フォスターがそのまま演じても良かったのではないかと思わせる。

アンソニー・ホプキンスは「羊たちの沈黙」には及ばずながら、「レッド・ドラゴン」よりは洗練された演技だと思う。ウィル・グラハムとレクターは友情(あるいはブロマンス)、クラリスとレクターは恋愛の要素が強まるので、映画ハンニバルはよりロマンチックなテイストがする。

レクターの4番目の被害者で彼の指示により自分の顔の皮膚を剥いだメイスン・ヴァージャー役にやっぱり(笑)ゲイリー・オールドマンwww ヴァージャーが特殊メイクで出てきた時に、ああ、これゲイリーがってすぐ思い出したwww ゲイリー、こういうのやりたがるよなwww


レクターシリーズは必ずゴールドベルグ変奏曲が流れていて、「羊たちの沈黙」ではグールドの若い頃の録音を映画「ハンニバル」ではグールドの老いてからの録音が使われている。ドラマでは多分だけどグールドのものは使われていない。著作権高いからかなと思ったけども。純粋なグールドファンは怒ったりしたかな?

でも、ディレッタントなハンニバルが好むのがグールドのバッハというのはいかにもありそうな感じで作る側の心理はすごく解る。とはいえ、ドラマハンニバルは何度も書くけど精神科面がクローズアップして描かれた作品なので、共感とか幻想とか妄想とか乖離とかある意味実に現代的な作品だと思う。

映画ハンニバルではレクターの報奨金を狙う地元警察にジャンカルノ・ジャンニーニが出ていたけど、この人は最近見た「007カジノ・ロワイヤル」「007慰めの報酬」でマティス役をやってた人。

映画ハンニバルの監督は「エイリアン」、「ブレードランナー」、最近では「プロメテウス」のリドリー・スコット。「テルマ&ルイーズ」って何となくイヤで見てないんだけど、これもリドリー・スコットなんだね。ちょっと意外。見ると共通点出てくるんだろうけども。

でも、今日見た4作品監督は違えど、どれもトマス・ハリスの小説が原作なんだな。「レッド・ドラゴン」、「羊たちの沈黙」、「ハンニバル」、「ハンニバル・ライジング」の順番。
レクターの年齢順、事件の時系列では、「ライジング」→「ドラゴン」→「沈黙」→「ハンニバル」。
ドラマ「ハンニバル」は、「ライジング」にも触れつつ、「沈黙」は抜かして、映画「ハンニバル」→「レッド・ドラゴン」。