良家の跡取りとして生まれ、莫大な遺産を相続した為、定職にも就かずに毎日バーに通う中年男性エルウッド。
彼にはいつも一緒の友達がいる。
身長1.9mの白ウサギ、名前は“ハーヴェイ”。
エルウッドにしか見えない存在。
彼と同居する年の離れた姉は遂に我慢ならずに精神病院へ入れることを決意する…。
精神を病んだヤバイ男の話か・・・と思いますよね。
ところが、見終わった私の心はホッコリと温かくて、なんだかとても幸せ。
シンプルだけど凄く良く出来た良質のコメディ。
舞台は殆ど彼の家と精神病院ですが、彼らの会話やふとした事の行き違い、そして少しのファンタジーをスパイスに、事態が思わぬ方向に転がっていくのが何とも面白い!
会話のテンポが良くて、あっという間に引き込まれていきました。
面白いものに時代は関係無いんだなぁって本当に思う。
そして何よりもエルウッド!
きっとみんなエルウッドが好きになる。
もう彼がおかしかろうが何でもいいやって思えちゃうはず。
でも、誰しもがそれぞれ“ハーヴェイ”的な存在を幼いころには持っていたのかもしれないな。
成長するにつれて忘れてしまったけど。
ジェームズ・スチュワートが自分の演じた役の中で、最も愛したのがこの役だったとか。
彼の純粋で温かな笑顔と上品な佇まいがエルウッドを完成させたと思う。
あーいい映画に出会えて幸せ^^