コルドラへの道の作品情報・感想・評価

「コルドラへの道」に投稿された感想・評価

人生ベストの1本。
ゲーリー・クーパーが道中、戦争の英雄たちを観察するという、人間観察西部劇。
英雄は本当に人間として素晴らしい人なのかというテーマのもと、話がすすむにつれ、人間への不信感が募る。歪んだ奴らなのよ。
それが人間不信から人間賛歌へじわりじわりと変わっていき、最後にそれが爆発的な感情となり、涙を流しながら拍手する羽目になる恐ろしい映画ですよこれは。
「こいつらクズだわ。。。いやでもそれでも人間って素晴らしくね?」って話なんですよ。どんなにクズでもね、崇高なる瞬間があるんですよ。そりゃ泣くだろ。自分のことをクズだと思っているニンゲンならな。
それはそーと、道中を共にする5人の英雄候補達とゲーリー・クーパーの心理的距離感が、映画内の物理的距離感によってあらわされ、さらに、ラスト、手押し車に引きずられ死んだかと思われたクーパーが起き上がり、5人のもとへ歩み寄った際の、5人のクーパーの迎え方!
向かってくるクーパーに対し、すっと前に一歩足を出してしまう奴等。もうこれは泣きますね。泣くよええ。素晴らしいシーンだよこれは。つい、一歩、足を前に出してちょっと迎えちゃうんだよ、あれほど敵対していた男を。号泣メーンですよねー。
『コルドラへの道』のヘンテコさは、女性の描き方においても明らかで、西部劇の女なんて、男を待つだけの付き物としてしか描かれないケースが多いけども、この映画のリタ・ヘイワースは、男より理論的にものを考え助言してくるっていう。それでいて、ビッチっていう、異常なる設定。凄い。
「英雄とは」という作品だった。最近のヒーローもの見慣れてると驚くなこれは…。しかしとても面白かった。めっちゃ疲れるけど。
ゲイリー・クーパーが勲章推薦のため候補者と基地に戻るだけというシンプルなシチュエーションに英雄待望という病理とそのいかがわしさがまざまざと織り込まれるワクワク。虚栄の象徴のような華々しい茶番戦闘を経て地味に傾斜してゆく旅路だけど、名誉勲章みんないらないって言うし隙をみては殺されそうだしトロッコを引いてるはずが引きずられてボロ雑巾のようになる晩年のクーパー。涙が止まらないのは彼が己の弱さと向かい合い続けたから。たいした脛キズもなく肩書きと保身をちらつかせるヤツがやっぱりクズで最高。
1959年作品。DVDにて鑑賞。
ロバート・ロッセン監督作
撮影: バーネット・ガフィ

メキシコの反乱軍に勝利したアメリカ北軍のソーン少佐(「兵隊の査定担当」=ゲーリー・クーパー)が、敵側に協力した捕虜の女領主ギアリー(リタ・ヘイワース)の護送と、特にめざましい働きをした5人の兵隊(ヴァン・ヘフリン、タブ・ハンター、リチャード・コンテ、マイケル・カラン、ディック・ヨーク)に勲章を与えるためコルドラという名の基地を目指す道中を描いた西部劇。


冒頭に大規模な戦闘シーンがあるがコレは恐らく第二班が撮ったもの(オープニングに監督などクレジット有)このシーンと、旅が始まってからの襲撃シーン以外に銃撃戦はないので、アクション映画を期待する方は盛大に裏切られるので、要注意。

道中で戦場の英雄たちが、実はロクでもない人間ばかりであることが分かってくる。ほとんどの兵隊が勲章を欲しがっておらず、やれ現地に着いたらラクな仕事に回してくれだの、勲章より撃たれた耳を何とかしてくれだの、金は幾らもらえるのかとかミミッチイことしか言わない。

それでもソーン少佐は彼らを信じて追及する。「危険を承知で、敵中に飛び込んでいった時、何を考えていた?仲間のことか?軍のことか?何でもいいから聞かせてくれ」

だが事態はさらに醜悪な様相を見せる。捕虜の女=ギアリーは、現地では富裕層なのだろうか、タバコやテキーラを持っており、またインコ?を飼い連れている。チョーク軍曹(ヴァン・ヘフリン)は、彼女の物資を狙い、誰かが侮辱されたことに腹を立て鳥を殺す。挙句の果てには、彼女の身体を狙って襲う。また、トルビー伍長?(リチャード・コンテ)はソーン少佐の過去をネタに恐喝まがいの要求をしてくる。

一行は反乱軍残党の襲撃に遭い馬を全て失う。隙あらば、ソーンを殺そうとするものすらいるので、武器はソーンの拳銃以外すべて放棄される。ヘザリントン二等兵(マイケル・カラン)は病に倒れ、担架で運ばれることなり、飲み水も枯渇してくる・・・・・。

映画は、それなりの覇気を持ってはじまるが、やがて疲弊して本性が露わになって行く人間たちを描く。正直、ロクでもない登場人物たちの小競り合いといがみ合い、愚痴と上司に対する不信感と・・・あれ?コレ、ハリウッド映画だよね?って感じになってくる。でも、その中でひたすら「英雄たち」を信じるソーン少佐ゲーリー・クーパー(この人も問題あり)が聖人のように見えてくる。
そして、あらゆる進路退路が塞がれたラスト。不意打ちのような感動が!

ロッセン作品として。最初に観るべき1本ではないが、なぜか動画配信で美麗なHD動画が見れるので観るならそちら。ただし、アクション映画ではなく、サスペンスフルなドラマでもなく、西部劇としては、颯爽たる乗馬疾走も、胸のすくようなガンファイトもなく、ただよろよろ歩き地べたを這いつくばる男(オッサン)たちがいるだけ、スターはクーパーが50代、ヘイワースが40代と勿論、ロマンス要素はゼロ。確か5人の中に若者が2,3人いたがいずれも負傷しているか、泣き言ばかり並べて役に立たない。1959年というハリウッド崩壊期だとしても有り得ないぐらいのアンチヒーロー映画である。

先ほど書いた通り、第二班が取った部分は、ほぼ別な映画って感じがするし、ロッセンが撮ったと思われるところにも違和感はある。例えば、ラストあたりクーパーが起き上がるところのアクション繋ぎは妙にぎこちないし、他にも同様の繋ぎが見られる。撮影、音楽などはおおむね良好。夜間シーンは、あからさまな「アメリカの夜」だが、コレは最近めっきり使われなくなったので、違和感ある人はダメだろう。スクリーンプロセスや老けメイクと一緒でこの当時の映画の定番技法なので、諦めてください。

配役は、各人物のおさまりが何となく良くないが、演技は良好。クーパーとヘフリンは特に。リタ・ヘイワースも貫禄はあります。全体に、地味な印象はぬぐえないが好感度高し。
素晴らしい。これもシネスコたらせるだけの距離の生み出し方が凄まじい。ラストの奇跡を見るために2時間耐え抜いてこの過酷なロードムービーに付き合える。
ネット

ネットの感想・評価

4.0
冗長だけど、全編を貫く徹底した信念が感動的。こればっかりは、町山智浩的な見方がすごく有効。
信仰を捨てた男たちが周りに立つ中、ボロボロのゲイリー・クーパーが自らの信をかけて重いものを引っ張って坂を登り、女はそれを見守るしかない。男は一人でも「コルドラ」へと向かう。もうこれはキリストそのものでしょう。なおかつ、このゲイリー・クーパーはロバート・ロッセンでもあるというのは「翳りの歴史」を読めば一目瞭然だ。
最後に投げ飛ばされるピストル!
pier

pierの感想・評価

3.3
勲章を与えるというのに、こんなにも憎まれるクーパーが観てて可哀想に。
勇敢ではなく無謀なだけの奴らに見える。
最後の最後だけちょっと良かった。
勲章はイイぞぉ?名誉だぞぉ?
さあ、俺様に付いて来い!!♪

表彰官・ソーン少佐は実直な男。
しかし道中、次第に部下から
敵視される様に。

渇きと疲労、病に襲われる中、
もう最後には皆、少佐を体良く
殺す事しか頭に無くなります…!☆


…うぅむ、あんまりオモロく無かったか…。
と思ったらラスト前、中尉のアレで、
少佐がアレになっちゃうあのシーン!

ははは、ここで一気に盛り返したぞ。
ここだけで、この映画は名作認定だ!
♪(笑)

観てる間は疑問に思わなかったけど、
観終わってみると、あらゆる点で
納得がいかない。
お前ら、ホントにそれでイイのか…?

―――はい、イイんです!
もはや、どうでも良くなります。☆(笑)

…で、結局コルドラってどこ?
今の地図見ても判りません。
リタ・ヘイワース綺麗。
信頼性が崩壊したチーム。
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