おじさん×少年の物語にハズレ無し。
心温まるおはなし。
ふたりが住んでいる場所に興味が湧く。少年モモの家の窓外には客を待つ娼婦たち。通りの向こうにはイブラヒムおじさんの雑貨店。いろんな人が行き交う通り。いろんな人が出入りする店。そして自分のことを邪険に扱う父との暮らし。子どもが育つには良くない環境なのかも知れないが、そんな環境に対する免疫がついたうえで享受するおじさんの教えは最強に値する。
親が商売をしていたのもありいろんな人間を見て育った我が子ども時代。よそ様の家庭を羨ましく思ったけれど、今思えば早く社会を知れたメリットは遥かに大きかった。
もう一度生まれ変われるとしてもクリーン過ぎない場所で育ちたい。