ハリー・ポッター・シリーズ、最終章への序曲となる第6弾。
内容としては、ヴォルデモートを壊滅させる術を探る物語となっているが、その脇道にそれぞれの恋が語られる。
前作でハリーがアジア系の女の子に恋をしていたが(どこで失恋したのか描かれていないが)、本作ではロンの妹ジニーに鞍替えし、ハーマイオニーもいつの間にかロンに片思いしている。いったい、いつの間にみんなそうなったのよ。ロンもエマ・ワトソンみたいな美女に好かれてるんだったらさっさとそっちに行け!
『秘密の部屋』のようなミステリ展開が大好きで見ているようなシリーズなんだけど『秘密』以降はそんな展開もなく、「謎のプリンス」とは何者なのか、というテーマに貫かれながらも一向にそこに近づかないので、個人的には惜しい。
何作かダークな雰囲気が続くなかではユーモアやエンタメとしての見やすさを感じられる一作だったけど、それに比例するかのような後半の絶望感。
そして衝撃的なラスト。終章がのじまりを感じさせる作品。