まぐ

おと・な・りのまぐのネタバレレビュー・内容・結末

おと・な・り(2009年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

隣人の生活音が聞こえる、という要素が後半になるまで活かされず、期待と少し違いました。

特に前半は主人公らを揺るがすような出来事は起こらず、正直退屈してしまいました。例えばさとしはシンゴを見つけなければカメラマン人生が危ういとか、ななおは試験に受からなければ留学できないなど、主人公たちが必死になるような出来事があるともっと先が気になり映画にのめりこめたと思いますが、このゆるやかな空気も好きな人は好きだったりするのかもしれません。

同窓会、凄く接近するのになかなか気づかない2人は凄くよかったです。まさか同窓会中に出会わせないとは思わず、やきもきさせられました。

タイトルの不思議な文字の並びには、「音」「大人」「お隣」の三つの意味が込められているのではないかなと思いました。
音とお隣は言わずもがな、さとしは自分のやりたいことがやれていないのを人のせいにしていたり、ななおは自分に告白してきた相手に向き合おうとしなかったりしたことを乗り越え、精神的に大人になっていることを表現したかったのかなと。タイトルから作られた話のような気もします。
そうだとしたら秀逸なタイトルだなぁと思うと同時に前半はやはり長い…
もっとこの2人が隣に住んでいるのにも関わらず出会わない、という面白くなりそうな状況にスポットを当てる時間に重きを置いて欲しかったです。
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