是枝落語説。是枝監督初のフィクショナルな物語映画にしてオフビートなコメディでオールキャスト映画。岡田准一が父親の仇の浅野忠信を討つ人情喜劇。岡田准一は武士として舐められてるけど実は強いんだろうなと思ったらクソ弱くて裏切られた。緊張と緩和の笑い。徹底的に王道からは外すスタイル。今にも崩れ落ちそうなボロ貧乏長屋に住む人達との触れ合いや、弱者の美学は落語的だ。日常のリアリズムに即した人間たちの生活を描いているはずなのに、嘘っぽく感じて白けてしまったなあ。まだ方法論が確立する前なのかしら。でもシーンそのまま現代劇に移したらそれなりに成立しそうだし…時代劇のリアリズムは難しい。山田洋次とかその点流石に上手いよねえ。
