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トーク・トゥ・ハーのkekqのレビュー・感想・評価

トーク・トゥ・ハー(2002年製作の映画)
4.2
スペイン映画。昏睡状態となった二人の女性と、その二人を愛する男性のお話。

「ボルヴェール」「私が、生きる肌」「バッド・エデュケーション」等でも描かれた、ペドロ・アルモドバル監督による"何かが起きた後"の物語。
本作はその中でも戯曲的な要素が強く、ストーリーに筋が通っているため感情移入がしやすく、突きつけられた現実に対するそれぞれの悲しみも、苦しみも、屈折した喜びもビンビン伝わってきて相当にキツいです。

人を愛するとはどういうことか、コミュニケーションに正解はあるのか、何が失われ、何が得られたのか、男女が逆であれば何かが違っていたのか、はたして彼は罪を犯したのか…?答えの出ない問いが次々と湧き上がり、芸術的なメタファーと眼を見張るほど美しいロリ巨乳と共に、完璧に構築された悲劇にいつまでも余韻が残り続けます。

オープニングのピナ・バウシュも今となっては貴重な映像。言葉を持たない女性たちによる、あまりにも激しい映画です。
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