碧

母なる証明の碧のレビュー・感想・評価

母なる証明(2009年製作の映画)
4.0
ポン・ジュノ監督は『パラサイト』しか知らないけど、ポン・ジュノ傘下の片山慎三監督作品2作でぶっ飛んだので、倫理観を軽く超えてくる愛情や感情の表現には食い入る以外なかった本作。

冒頭、いきなりな母親のダンス。
あれが後半どういう意味を持つのか、気にならずにはいられないインパクト。

タイトルのせいもあり、トジュンがどういう息子か母親がどういう母親か把握するのに時間はかからず。

とはいえ色んな部分が想像を超えてきた。
ウォンビンの堂にいった役作り。
昔『ブラザーフッド』を観たきりの私はあの無の眼差しに射抜かれてしまった。
母親に至っては役名すらないとこが、より母親を強調してて凄い。

『ない』を『ある』に変えるまでの、いくつもの種まきの丁寧さと巧妙さ。
ラスト、再び母親のダンスを見た時、片山慎三監督『さがす』の冒頭と同じ手法だと気付き驚愕しかなかった。

母親役キム・ヘジャを見ながら、日本人なら高畑淳子さんか余貴美子さんかなぁ、と。
息子トジュン役は…演って欲しい方いすぎて決まらない〜
碧