母は毎日子供に振り回される。そして何とか守ってやりたいと必死になる。
長女が幼い頃、次女が乗ったベビーカーを押してしまい、次女はベビーカーごと階段から転げ落ちた。頭から血を流してる次女を車に乗せて、遠くの大学病院まで飛ばした。
震える手、混乱する思考、泣きながら運転してた事だけ覚えてる。到着した大学病院でCTを撮り、何もなかったと知って、長女と抱き合って又泣いた💦
もう少し大きくなった頃、夕飯に自宅で女3人たこ焼きを食べてたら…次女がなぜか鼻に微塵切りの蒟蒻を入れてしまった！
息を鼻から出しなさい！と言っても反対に吸ってしまう…困り果てて夜間診療してる大学病院に電話をしたら、“窒息すると困るから連れて来て下さい“
えっ？今から？今度は泣かなかったけど、連れて行った。夜の診察室、耳鼻科の先生が次女の鼻の穴にピンセットを突っ込むと、見事な？蒟蒻が現れた。今度は3人で笑った。
何でこんなに子供っていろんな事やらかすんだろう。その度に右往左往して、動揺して、何とかしなきゃと走り回る。母は心が休まらない。
知的障害のある息子トジュンが、女子高生殺害事件で逮捕される。心優しい息子がそんな事をするはずがない！母は息子の無実を晴らすべく、躍起になって事件を調べ始める。
次から次へと現れる真実。暗い顔した母の一途な思いが胸に迫る。突きつけられる事実に想いを巡らせるうつろな眼差し。こちらも一緒に茫然と立ち尽くす。
ポンジュノ監督の視線は、ここでも鋭い。畳み掛けるような展開に目が離せない。この母の気持ちは愛なのか？贖罪なのか？複雑な深層心理を、数々の印象的な場面を通してあぶり出していく。張り巡らされた伏線に唸る場面も多々。
母親役のキムへジャ…息子への無償の愛？と思いきや、恐れているようにも見える表情が素晴らしい。一途な思いが怖いくらい。
息子役のイケメンは見覚えがある…えっ？やっぱり？ウォンビン？あの韓流四天王と呼ばれたさわやかな彼？“アジョシ“くらいしか観てないけど…結構好きでした。しばらく芸能活動から遠ざかってるみたい。もっと活躍してほしいな💕
母は強し。でもある意味母は弱し。子供の為なら労苦を厭わないその姿勢は、本当に本人の為になっているのかな？
