三畳

ミセス・ダウトの三畳のレビュー・感想・評価

ミセス・ダウト(1993年製作の映画)
3.9
妻が動物の溢れる家や散らかし放題のパーティを楽しんじゃえばいいと思うよ。そういうクレイジーな家族になっちゃうべきだった。影響受けたくないなら子供3人も産む前に気付くべきだった。

「正常」な範囲内の楽しさだけ求めるなんて夫の人格を否定してるよ!てか、このおじさんにはもっとふさわしいクレイジーな女がいいよ。これからはテレビなんか出たら引く手数多だよ!

てか、今これを書いててわかってきたけど、私も昔はこのママさんみたいに、相手にちゃんと就職しろとか正常を求めるつまらんくだらん女でした。でもある人物に出会ってから、近年は、クレイジーな人物が現れると勝手に器を試されてる気分になって張り合おうとしてしまいますね。

この映画も序盤、私より派手にやろうとしないと気が済まないのかみたいなこと言ってたけど、いいじゃんそしたらさらにその上をいってやろうよ!そうして誰も止められない楽しさが雪だるま式に転がり落ちて、お紅茶もお勉強もモダンインテリアもどうでもいいよ・・・

途中で唐突にフランキーヴァリ流れるとこ良いなぁ。

ハラハラの変装劇。
理解を強いられる子供たち。連れ添ったはずの夫婦の溝。
ドタバタと笑いの一瞬後には切ない目をしている、やりきれないシーンがいっぱいあった。

子供たちは父を必要とし、妻は家政婦としてのミセスダウトを認めてくれたけど、夫としてはやっぱりだめなのかな。その人と、役割。夫とは何なんだろう?

離婚して反省した夫は家事スキルなど物語序盤とは別人になっているような都合良さも感じるけれど。

安部公房の「他人の顔」の中の人がメッチャ明るかったらこんなだったかもしれないw
三畳

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