しゅんかみ

の・ようなもののしゅんかみのレビュー・感想・評価

の・ようなもの(1981年製作の映画)
4.4
 森田芳光作品は『僕達急行 A列車で行こう』くらいしか劇場で観たことが無いんだけど、この映画の後日譚である『の・ようなもの の ようなもの』が公開されるということでちょっと気になっていたので、この前WOWOWでやってたのを録画して鑑賞。
 『僕達急行』は、森田芳光監督の映画がどういうものかも全然知識が無い状態で観たので、最初は会話のテンポとか登場人物のファッションとかに、「え?ナニコレ…」と思って観てたんだけど、徐々にその雰囲気に慣れていったような覚えがある。

 今思えば、多分それもこの『の・ようなもの』を観ていればすんなり受け入れられたんだろうなーと思うほど、どこかシュールさがあるシーンの連続。いきなり最初のシーンからしてヘンだし、効果音の使い方も変わってる。
 主人公の志ん魚(しんとと)の喋り方も栃木訛りの独特なリズムなんだけど、そのスローテンポさが心地よくて、徐々に画面に惹きつけられる。登場人物たちが話してる内容もコミカルで、結構何箇所も笑わされた。でもどぎつい下ネタとかも出るので、家族では全く観れないねこれ。
 

 それでも終盤は、こういう青春群像ものにはつきものなビターな展開になっていった。「みんなそれぞれの居場所を見つけて行くのに、自分はなんなんだろう」という、志ん魚のような20代前半特有の、それこそ夜の街を彷徨い歩くような心情。それでも、自分のやるべきこと、やりたいことはこれだ、という、「の・ようなもの」状態だったところから一歩進む志ん魚にじんわりさせられた。


 しかし何よりこの映画、35年前の映画なのに、出てくる女の子がみんな可愛い…秋吉久美子をはじめ、落研のJKも、落語仲間の姉もすげー可愛くて、独特の色気を漂わせてるのが大変良かった。

 キャストも細かいところまで面白くて、いきなりコサキンが出てたり楽太郎が出てたり、永井豪のクレジットがあったからどこで出るのかと思ったらひどい出方だし、エド・はるみが女子高生のエキストラで出てるのはウィキペディアで知ったけどびっくりした。面白い人がいっぱいいるね。

 しかしこの話の35年ぶりの後日譚、ってどうなるんだろう。最近そんな映画ばっかり観てるような…