いみ

の・ようなもののいみのネタバレレビュー・内容・結末

の・ようなもの(1981年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

森田監督の映画は映画をそれほど数観ていない頃と今の感想とではまるで違うものになっている。

シュールでいみわかんない!
と昔は思ってた。
今思えば初めて監督の作品を観たのは「(ハル)」だからそれに関しては意味わからないとは思わなかった。
ハルは結構好きな作品で、岩井俊二監督の「loveletter」と並ぶ好きな邦画ラブストーリーかも。(今度レンタルしてもう一度見てみよう)
インターネットで運命の出会いがあるかもしれないと勘違いしたきっかけがこの映画のように覚えている。

「僕達急行 A列車で行こう」とか「間宮兄弟」とかがシュールだなーよくわからないなーと思ってた。
「家族ゲーム」ではもう大分映画をみていたのでこれはすごいぞ という感想になっていた。

の ようなもの
は、エリザベスとしんととの関係がとてもよかった。
自立して酸いも甘いも経験しながらたゆたうように生きている女を秋吉久美子が絶妙なリアルさで演じていて
純粋で少し頭の足りないしんとととの友情のような親子のような恋人のような姉弟のようなあの関係がとても見ていてホッとした。

森田監督の作品は
あぁ、この映画のなかで生きていけたらなんか幸せそうだなぁと思わせてくれる世界観がありそこが好きだ。
少し初期の頃の矢口 史靖作品にも通ずる
なんとなくぼんやり生きていてもきちんと前に進む
的な感じが重たくなくていい。
あと
出てくる人がみんなヘラヘラしてて平和な雰囲気がいい。

なんじゃこりゃなカットとかエピソードはコメディとして楽しむべし
あまり深く問わず変なの~って感じでみればいいんだと思う。

ラビット関根、小堺一機、でんでん、尾藤イサオ、6代目三遊亭圓楽などの若い頃が観られるのも楽しい。

公園でいちゃつくカップルにしんとと無理やり入り込んでナンパし二人にぼこぼこにされるも
ちゃっかり仲良くなってか二人の結婚式の司会に抜擢されて祝ってるシーンをバックにタイトル出てくるところが最初で、
兄さんの真打ち祝い
みんなでビアガーデンで飲み食べするところにエンドクレジット流れてきて
ひとり、また一人と画面からはけき誰もいなくなった宴会場。
残ったのは祭りのあとのような寂しさの画。
がラスト。

なんとも味わいある最初と最後だなぁと思う。

このあと
のようなもの の ようなもの
を見ます。
いみ

いみ