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の・ようなもののサウナーのレビュー・感想・評価

の・ようなもの(1981年製作の映画)
3.4
落語に詳しいわけではないが、一応少し好きな俺からして凄く落語っぽい映画。
まずタイトル「の、ようなもの」ってのが映画全体の雰囲気を作る、
私達はみんな、〇〇の、ようなものかもしれない。
伊藤克信さん演じる、売れない落語家の志ん魚(しんとと)がなんとも言えない気の抜けたストレートな男で憎めない。
多くの男を見てきた風俗嬢に一発で気に入られて電話番号GETするんだけどあんな可愛げある男は放っておけん。

私は若い頃、酒を飲んで終電を無くすと何故か歩いて帰ると言い出す癖があり、都内から埼玉までの20-30キロの道のりを朝までかけて歩いて帰ることがまぁ良くあった。途中で力尽きて寝ることもあれば、はしごして記憶を無くすこともあったり。
映画の後半でも志ん魚が辛いことあって、終電なくして飛行機でかえりまーすって歩いてトボトボかえりながら、道中づけ喋るんだけど、千住大橋を越えて東武線沿いを帰る姿は、まさにあの時のオレ。
立川談志が言ってたけどこれがイリュージョンってやつか
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