福福吉吉

スターシップ・トゥルーパーズの福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.5
◆あらすじ◆
人類が地球連邦に統合され、宇宙に支配を広める時代、クレンダス星に人類が手を伸ばしたことで先住していた昆虫型宇宙生物が人類に対して攻撃を始める。そんな中、ジョニー・リコは恋人のカルメンが軍に志願したことに触発されて、自らも軍に志願する。リコは機動歩兵隊で過酷な訓練を経て頭角を現していくが、昆虫型宇宙生物の攻撃は激化の一途となり...。

◆感想◆
兵役の有無によって人が区別される世界を舞台に、主人公たちが昆虫型宇宙生物との戦いを繰り広げる姿を描いた作品となっており、人間関係を中心に進んでいたストーリーが昆虫型宇宙生物との戦闘を機に次々と登場人物たちが死んでいくストーリーへと一変していくので、2種類のストーリーが楽しめてかなり満腹感のあるものになっていました。

本作は世界観がかなり独特で、国というものが無く地球連邦として統一されているのですが、そこでは兵役を経た者だけが市民権を得られるという設定になっていて、限りなく軍事政権に近いものを感じました。ストーリーの合間に地球連邦のニュースやプロパガンダが挟まっていて、世界観の違いを上手く描いていたと思います。

主人公のジョニー・リコは高校生で恋人のカルメンと楽しく過ごしていましたが、高校卒業後に彼女が軍の戦艦パイロットに志願したことからリコも両親の反対を押し切って軍に志願します。彼自身に軍で何かをしたいという目的が無く、ものすごく薄っぺらいのですが、スポーツ万能であることから厳しい訓練の中で頭角を現すというキャラクターになっていて、運動音痴の私からするとなんとも憎たらしい男でした。

前述のとおり、ストーリーは二分され、前半はリコやその仲間たちが成長していく様子を描くドラマなのですが、後半はリコたちが昆虫型宇宙生物と戦うアクションとして進んでいきます。

昆虫型宇宙生物は個人的には気持ち悪さとカッコよさがあるスタイルであるとともに多種にわたり、巨大な昆虫が多数蠢く姿はおぞましくてその絵面に圧倒されました。また、銃撃を何発も耐えるので、一匹の昆虫型宇宙生物が多数の人を殺傷していき、その戦闘能力の高さと人を殺傷する際の残酷さが際立っていて、興味を惹かれるものになっていました。

独特の世界観と宇宙型昆虫生物との戦闘の激しさが楽しい作品として面白かったです。

鑑賞日:2025年4月10日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2024年2月9日)
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