Shun

スターシップ・トゥルーパーズのShunのレビュー・感想・評価

4.5
男女の価値観、超能力の存在など独特な世界観を持つ映画です
以外にも内容が詰まってて、奥深いかつシンプルに面白かったです!


銀河系を開拓している人類たちが宇宙昆虫アラクニドの縄張りを侵略しようとした事がきっかけで人間と宇宙昆虫の戦争が始まる
恋人のカルメンや友人のカールと共に地球連邦軍に入隊したジョニー・リコは、機動歩兵隊に配属され宇宙戦争に関わることになる


・昆虫と戦争?男女共同シャワー室?
この映画はとてもユニークな作品だなと思いました
巨大な宇宙昆虫アラクニドとのガチ戦争!こんなの見たことないです
「オールニードイズキル」や「風の谷のナウシカ」のような雰囲気もありますが、個性的な雰囲気を醸し出しています
というのも、戦争の再現がこだわられている上に、グロ描写や残虐な描写も多めでドキドキハラハラします
敵が昆虫であるだけで、内容としては戦争映画を観てるんだなという感覚になりました
戦闘シーンも面白く、まるでゲーム「モンスターハンター」のような戦闘シーンもあったりして楽しめました

また、いろいろなレビューにも書かれてますが、衝撃的なのが訓練時の男女共同のシャワー室ですね
びっくりしました
このシーンひとつで現世界と全く異なる価値観を持っていることがわかりますし、男女が平等(というか境界がないというか)の存在である世界なのが一瞬でわかるという
とんでもないシーンですね
なんかしらの問題がありそうなシーンですが、このシーンを撮った監督はすごいなと思いました
当時は相当ざわついたでしょうね笑

そして個人的にいいなと思ったのが、ある女性が亡くなってしまうシーンです
あの状態で、乱れて亡くなってしまう様子は生々しい感じもあって、演技が素晴らしくて良かったなとなと思います!


・戦争のプロバガンダ批判
この映画はただただユニークで面白い映画だけじゃないのもいい所です
映画の合間合間に挿し込まれている兵士募集・戦争意欲向上のプロバガンダ映像

内容は無視を笑顔で潰す子供、牛を殺す巨大な昆虫など気味の悪いものばかり
ナチズム的な思想を極端に再現してて、客観的にプロバガンダ映像を見ることで皮肉的な戦争批判が行われているのかなと思いました

さらに面白いなと感じたのはこの映画自体もプロバガンダ映画となっていることです
最初の宣伝のシーンから始まって、最後も兵士募集で終わるのに繋がったのでおそらくそういう意図があるのかなと思います
今まで見ていたのはプロバガンダ映画だったのかと最後に気付かされるわけです
ストーリー自体はハッピーエンドに思えるかも見えますが、戦争は終わってないし何も解決に至ってはいないです
無惨な死や失うものも多く悲惨な光景が脳裏に浮かび、最後の宣伝であなたも戦場へ!って言われても、、ですよね



あれこれ言いましたが、シンプルにストーリーもおもしろくて見ごたえのあるSF戦争映画でした!
「ロボコップ」も面白かったし、ヴァーホーヴェン監督攻めて行こうかなと思います!
Shun

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