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ハードコアの夜のmasatのレビュー・感想・評価

ハードコアの夜(1979年製作の映画)
2.0
お!?オマエはジョン・ウェインか?

狙いは明快で(アメリカ人なら誰でも大好きな)“searchers”ですね。
そんな事をNYタクシードライバー・チックに描き出そうとしたからこそ、以後、ポール・シュレイダーの名前は沈まなかったように思う。

『タクシードライバー』の勢いで撮れた映画。アンダーグラウンドに目を向ける、その姿勢は買うが、なかなか衝撃には至らず。性産業における、これ以上の有り様を見てしまっている自分を実感する。
そう、闇の奥に進むのは、この40年、もっともっと奥へと進み、さらに深く、恐ろしいと言う事を、今を生きる我々は、すでに実感しているのである。

せめて、敬虔な信仰者である男とその地域、対する都市の闇とそこに蠢く群像、そのギャップ、コントラストがもっと出ていれば、1979年における本作の存在感は増したであろう。

途中、道中共にする女ニキが、最もグロく映る。
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