しゃにむ

遊星からの物体Xのしゃにむのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
4.8
「火が弱点?楽勝ね。私はもっと手強い怪物を倒してるもの」(宇宙貨物船航海士 女性)

これ観た後にごはんは食べれません。
エイリアンの後はイケるんですが…これはどうしても無理…です…(´ι_` )

もし食欲を感じたら少し血液を採取してライターに近づけて検査しましょう。何の試験かって?…そう言えば貴方さっきから挙動が怪しいな…キョロキョロして…椅子に縛り付けて…フフッ…ハラハラしますね…フフッ…

一度目にしたら忘れられない印象的なこのポスターはトラウマ映画「ミスト」をご覧になられた方には見覚えがあるのでは?冒頭にデカデカと出てくるんですよ(その演出に込められたメタファーは意外に親切かも笑 )

今作はSFホラーの金字塔ですね。なかなか無い南極基地って舞台設定、ヒゲの軍団、人間心理の暗い部分を映し出す疑心暗鬼、そして何より、強烈でそのイメージを拭い去れないおぞましい造形のクリーチャー…これは胸を張って名作だと言い切れる作品です。

絶望感で言えばエイリアンがダントツだから個人的に次点に起きたい傑作です。エイリアンは鍛錬を積めば食欲が増しますが物体Xは増すどころか減る一方です。これは断食覚悟で観る価値があると思います( ´艸`)

あらすじ↓
ヒゲの野郎ばっかでムンムンの南極基地に触手を伸ばす変態(形が変わる的な意味)エイリアンが同化してるぜ!という話。

今作のエイリアンの最大の特徴は同化。マジで同化してますよ!(ただ言いたいだけ) 幾つかその例を挙げてみましょう。

・名俳優(?)ワンコ
→ヘリに追いかけられて(しかも狙撃)基地に逃げ込んだシベリアンハスキー。賢い犬のようでとても大人しいです。机の下に丸くなって人間達を眺めたり、無人の廊下を音も立てず歩いて人の後に行ったり…動作がいちいち優等生というか機械的でまるで操られているような雰囲気さえ感じさせます。犬の檻に入ると正体が姿を現します…ワンコ…( ;∀;)

・触手がぴょんぴょんするんじゃ〜
→かなりショッキングなビジュアルです。顔が4つくらいに裂け、無数の触手がお腹から生えてやたらめったら動き回り、背中からはクモのような昆虫的な足が生えます。腹から皮の無い犬の出来損ないのような頭が生えてくるとますます不気味…ハガレンのホムンクルスのようなエグい絵面です。天井にまで頭を伸ばして巨大化…膨張する肉の塊。人間を睨みつけるように浮き上がる目玉…触手がとにかく気持ち悪いです。が、クセになる←

・ああ…胸が張り裂けそうだァー!(物理)
→負傷した隊員に懸命に電気マッサージを施しますがあら不自然胸に口が…さながらジョーズのように手を食いちぎります。お口からは荒ぶる触手が。まるで地獄の門がこじ開けられたような壮絶な光景です。例によってクモのような足が生えてろくろ首になり、もやされます。人間の本体の頭が外れて脱出…ディオ様並みの精神力ですね。が、顔が逆さまで、クモの足、飛び出る眼球…さらに上に落ちる変態…生首はディオ様しかないアル。

・疑心暗鬼
→隊員に同化すると見分けがつきません。精巧なレプリカですから。見分ける手がかりはエイリアンの血が熱から逃げること。この特徴を生かして文字通り「あぶり出す」シーンはハラハラドキドキします(初見の時は思わずギャー!と叫びました) やたら非協力的な隊員が数人いていい感じにミスリードしてくれていっそう疑心暗鬼に陥ります。逃げ場なしの言わば袋のネズミ状態に置かれた隊員たちの疑心暗鬼っぷりも今作のみそです。出口のない空間、姿を見せない不気味な怪物、抗えない仲間への不信感…素晴らしいシチュエーションが出来上がっています(゚∀゚)

いくら文字に起こしても今作の造形は想像がつかないと思うので未見なら是非。

その前に血液検査しませんか?…え?…ぼくですか?…ぼくは大丈夫、人間ですからね…ちゃんと…ほら真人間に見えますよね?…レビューだっけ書けてるじゃないですか…あ…椅子に縛り付けないで、ナイフ、痛い!…血が……火が……(記録はここで終わっている)

追記 ノストロモ号or南極基地。
勤務するならどちらがオススメですか?