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地獄の黙示録のkioのレビュー・感想・評価

地獄の黙示録(1979年製作の映画)
4.0
ベトナム戦争の映画ではないと思う人もいるかもしれないが、後半の世界観はフィクションだとしてもこれは紛れもない戦争映画だ。

最近「夜と霧」というナチスの収容所生活の実態と精神への影響を記した本を読んだが、まさに「地獄の黙示録」は人間が極限状態に至った時の精神の崩壊をリアルに描いている。
前半の前情報よりカーツ大佐はもっと義理堅い感情移入出来る人物かと思いきや、その箍の外れた残虐性により簡単に裏切られる。
でもそれが「欺瞞」ではない現実なのだ。

再鑑賞だが仕事で世界の近現代史を調べている今の私にとって、前回観た時から更に得るものは多かった。
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