エイデン

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲームのエイデンのレビュー・感想・評価

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1891年
連続する爆破事件によりフランスとドイツの関係が悪化していた
事件を追っていた私立探偵シャーロック・ホームズは、事件の渦中にいると考えられるかつて恋した犯罪者アイリーン・アドラーを追跡していた
アイリーンはオークション会場で小包をホフマンスタール医師に受け渡すが、それは精巧に作られた爆弾だった
作動寸前で駆けつけたホームズが被害を阻止し、医師がアイリーンに渡そうとしていた手紙を奪うと、2人は夜に会う約束をして別れるのだった
その後 ホームズはホフマンスタールが道端で死んでいるのを発見、その痕跡から何者かによって毒殺されたと推測する
一方 小包が爆弾であることを知らなかったアイリーンは、行きつけの店で雇い主に面会していた
自分に手を出されないようにと配慮したものだったが、雇い主であるジェームズ・モリアーティ教授はアイリーンの思惑を全て見通しており、その夜 彼女はホームズの元に現れることはなかった
後日 ベイカー街のホームズの自宅に、結婚式を明日に控えた元助手ジョン・ワトソンが訪れる
ワトソンが元の部屋を開けると、そこには“蜘蛛の巣”と呼ばれる巨大な相関図が作られており、世界中で起きた様々な事件の黒幕が、全てモリアーティ教授であると推理されていた
ホームズは、天才数学者、作家、講師、ケンブリッジ大学の拳闘大会王者、現首相の学友と、多くの肩書と影響力を持つモリアーティの陰謀を阻止しようと考えていることを明かす
その後2人は、ワトソンの結婚前夜祭のために店へと移動するが、着いた先は見知らぬクラブだった
そこに現れたのは、ホームズの兄で政府高官を務めるマイクロフト・ホームズで、弟と負けず劣らずの変人
彼はフランスとドイツの国際関係改善のために尽力し、今度開かれるライヘンバッハの和平首脳会談にも出席しなければならないとこぼす
クラブに入ったワトソンは、ホームズが今日の前祝いのことをすっかり忘れて他の友人を誰も招待していなかったことを知る
不快な様子を隠さず結婚指輪をホームズに預けたワトソンは、1人カード賭博に興じることに
だがホームズには別の目的があった
2階へ上がったホームズは、そこで占いをしているジプシーの女性マダム・シムザと出会い、占いをしてもらうふりをしてホフマンスタール医師の手紙を手渡す
それはシムザの兄レネイが妹に宛てた手紙だったのだ
そこにはレネイ自身の似顔絵と共に、「人生の目的を見つけた」という言葉が綴られており、ホームズはその意味を尋ねに来たのだった
しかしシムザは意味をはぐらかし、遠回しに出て行くようホームズに告げるが、彼は同時に天井に彼女を狙った暗殺者が潜んでいることを推理する
ホームズはシムザを守りながらクラブ中を駆け回り、ようやく暗殺者を撃退するが、結局答えは分からずじまい
仕方なくホームズは酒に喧嘩までしてクタクタになったワトソンを自動馬車に乗せ、そのまま結婚式場へと向かうのだった
何とか無事に式が執り行われ、ワトソンと妻メアリーは結ばれる
一方 それを遠巻きに見ていたホームズの元に、モリアーティ教授の右腕セバスチャン・モランが現れ、教授が教鞭を振るう大学を訪ねるように告げる
その脚で大学へと向かったホームズは、遂にもう1人の天才モリアーティ教授と対峙する



ガイ・リッチー監督の『シャーロック ・ホームズ』シリーズ2作目
名コンビっぷりを見せつけたホームズとワトソンの前に、最大の敵ジェームズ・モリアーティ教授が立ちはだかる

原作となる『最後の事件』通りバチバチな関係のホームズvsモリアーティが描かれるので、若干ミステリー要素は薄めに、アクションに比重が振られている作品
前作に引き続き戦うホームズ&ワトソンが主人公なので、モラン大佐だけじゃなくモリアーティ教授もまさかの戦闘キャラと化す
もともと良いキャラしてるホームズに合わせて作品ごとに様々な解釈がなされるモリアーティだけど、ホームズとタイマン張ってどつき合いする姿はなかなか見られない
前作からホームズがやってた推理武術(ホームズ・ビジョン)を互いに繰り出す脳内シミュレーションバトルは新解釈すぎた

原作ではめっちゃヤバいやつという強調はされるものの具体的な全貌が描かれないモリアーティ教授だけど、本作では国際テロやら兵器売買やらと、よく副業でそこまでできるなと感心するほどの大暴れ
それにより作品のスケールは格段にアップしてるのも楽しいところ
こっちはただの探偵だぞ

いつもの面白バディっぷりも健在で、ハリウッドパワーによる痛快娯楽作と化してるので何も考えず楽しめるぞ
更に続編も決定してる
シャーロキアンのライフはゼロだ
DVDやオンデマンド配信ならイカれたネタバレテロップは無いから安心して観よう
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