岡田拓朗

好きだ、の岡田拓朗のレビュー・感想・評価

好きだ、(2005年製作の映画)
3.7
宮崎あおい目当てで鑑賞。
好き嫌いわかれそうだけど、個人的には好きな作品。
何とも言えない空気感、雰囲気が好き。

「好きだ、」というタイトルにも関わらず、この映画には「好き」という一言がなかなか生まれない。
その言葉がなくても伝わってくるそれぞれの「好き」。

学生時代。
近そうで遠いユウ(宮崎あおい)とヨースケ(瑛太)の距離感。
お互い口数は少ないが、どこかでお互いを求め合っているような、でもくっつくことはない。
2人の間を見ているともどかしくなるが、なんかたまらなくよい。
切ないラブストーリー。

高校野球引退後にギターすればよかったとさえ思う。笑

初恋、ソラニンと並ぶくらい好きな宮崎あおいが見れた。
彼女の表情や仕草や行動から、びっくりするくらい心情が読み取れてしまう。
本当にこういう役が合っていると改めて感じた。

そして大人になったヨースケとユウ(西島秀俊と永作博美)。
音楽を通じて再会する。
奇跡的にあんな再会をさせる脚本がまず素敵。

過去の思い出をお互いで思い出すように話したり、寄り添う2人。
西島秀俊と永作博美の静かで、大人な空間が何とも言えずによかった。

最後にやっと放たれた17年越しの「好きだ、」
こんなに人を好きになりたくなる映画はない。
純粋すぎるラブストーリーだった。

ロケーションも素敵すぎる。
特に2人が学生時代のあの場所。
秋田県大館市。
行ってみたいロケ地はどこも遠い。笑

石川監督の間の作り方が絶妙。
加瀬亮の使い方贅沢か!笑
岡田拓朗

岡田拓朗