菩薩

佐久間ダムの菩薩のレビュー・感想・評価

佐久間ダム(1959年製作の映画)
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専門用語ばかりで正直ずっと何をやってるのかは分からないがとにかく途方もなくデカいものを途轍もない物量を投入してしかも猛烈に短期間で築き上げたらしい事は否応なく伝わってくる。激流の流れを変え剥き出しになった川底にただひたすらコンクリートを打ち込み巨大な建造物を拵え川の流れを元に戻し発電施設として稼働させる、文字で書いたら簡単な仕組みだがやっている事がひたすらド派手でバンバン発破が気持ちいい。しかも音楽が伊福部のせいでちょっとばかし特撮映画っぽく観える、勿論これは実録な訳だけど。何度となく「命綱を…命綱をしなされぇ…」と観ているこちらが怯える場面があるが、実際この3年の突貫工事の最中に96人が殉職したらしい、危機管理意識バグり過ぎててここが一つの転換点になったとの事(本当かね…)。ダム湖に沈む村々・集落のくだりは「ふるさと」推しが猛烈にあざといが、その犠牲が日本の高度経済成長の下支えになったのであり…って考えると余計にモヤる。
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