結局カレー

下妻物語の結局カレーのレビュー・感想・評価

下妻物語(2004年製作の映画)
5.0
下妻物語20周年。令和に返り咲くべき邦画だと思うし、私の最愛の映画のひとつ。初めてみたのはきっと小学生だったかな。どこか達観してる自分第一主義のロリータ・桃子とバカだけど義理堅い田舎ヤンキー・いちご。何もかも正反対な2人は全く気は合わないんだけど、このミスマッチこそ最高の組み合わせで胸を打たれちゃったよなあ。ずっと大好き。

下妻物語の何がいいって深田恭子と土屋アンナの画力、キャラにぴったりの声。それに馬鹿馬鹿しいくらいにぶっ飛んだギャグと弄られまくりの下妻、ジャスコ。エモーショナルな演出と胸に刺さる金言の数々も印象的。「人間は大きな幸せを前にすると、急に臆病になる。幸せを勝ち取ることは、不幸に耐えることより勇気がいるの。」この言葉はもう長いこと胸の中にあるなあ。

昔は面白い映画としてみてただけだったんだけど、今みると桃子は「自分の好きなことを好きなだけ」「自分らしく」生きていて、現代人のロールモデルみたいな生き方だな、なんて思ったたり。でもさ、やっぱり1番良いのはさ、この正反対の2人の友情の根底にあるものが「いちごが抱くひとりで生きる桃子へのリスペクト」なことなんよな。私も桃子みたいに柵を抜け出して心から好きなものと向き合って生きたい、と思わせてくれるし、この2人の友情にも憧れるし、あぁこれこそ女の子に贈りたくなる真の青春映画だなと思ったな。

拙い語彙でしかこの映画への想いを綴れないのが悔しい。でも私はこの令和という時代に改めて愛される映画だと思うし、見たことない人はぜひ見て欲しいと思ってる。愛してる映画です。