子供が1歳になる前に妻と離婚した初老の男は、小さな街で仲間に囲まれて歳を重ねてきた。彼はひょんなことから孫と関わる事にない、息子に出来なかった子育てのようなものを体験し、息子とも少しずつ関わりあって行く…。
ジェシカ・タンディの遺作という事で鑑賞。
悪い人ではないんだけど、家族に嫌われてしまっているサリーの再生物語。人間ドラマとしてはドラマチックな起伏が少ないので、個人的に少し物足りなかったものの、安心して観ていられるし、ラストは爽やかな気分にさせてくれる作品。
息子に愛情を注ぐ事の出来なかったサリーは、それを詫びるかのように孫に関わるんだけど、やっぱりそれとこれとは違うんだよね。孫もそれをちゃんと分かってる。でも、それが悪い訳ではなく、きちんと愛情であるということ。それはそれで、なんだか素敵でした。
ジェシカ・タンディの遺作になってしまった本作ですが、癌と戦いながらの撮影という事を分かって観ると、やはり感慨深いものがありますね。本当に素晴らしい俳優さんだなぁ。
2022-161