フランコ

エル・スールのフランコのレビュー・感想・評価

エル・スール(1982年製作の映画)
5.0
3度目の鑑賞、初スクリーン。光と影で紡ぐ魔法。ナレーションでベラベラと心情は吐露するけど、謎に包まれた父親(俳優アントヌッティがイタリア人というギャップも大事)を始め、スペイン北部の天気のように見通しがパッとしない。

本来は3時間ほどの作品にする予定だったのがプロデューサーの判断で唐突に終わり、神秘性が永遠となる。人間、死ぬ瞬間は認識できないだろうから主観的には命は永遠とも言える。自分の命が絶えない限りはこの映画も終わらない、そんな妙な安心感に包まれる。

イレーネ・リオスからの手紙を読むシーンのBGMがカフェのピアノの調律!狂った音程を正そうとする父アグスティンの心境そのまま。

2017/4/8 ユーロスペース
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