dm10forever

世界侵略:ロサンゼルス決戦のdm10foreverのレビュー・感想・評価

3.8
【古典】

多分、これを観るのは3回目か4回目くらいだと思う。
今回は飛行機の中で観る用にタブレットに落としこんでいた作品の一つ。「じっくりストーリー系」と「頭使わないゴリゴリアクション系」辺りから3~4本チョイスして端末に保存して、その時のテンションでどれを観ようかな?っていう、この至福の時間が一番好き。
今回は頭を使いたくなかったので「ロッキー4」と迷いました。因みにベッドシーンとかがある映画は飛行機では観ません。後の席の人からどスケベだと思われたくないんで(笑)。

で、今まで何回も観てきたはずなのに、今回は意外と今までの感想を越えて面白かった。
前に観た時はFilmarksを始める前だったので感想とかもどこかに残していたわけでもないし「ボ~っと観てたのかな?」っていうくらいディテールを忘れていた。
恐らく飛行機の中で2時間弱の間集中できたことがよかったのかな。

ストーリー自体はよくある「宇宙人侵略モノ」。
―――ある日突然平和を切り裂くように一斉に地球に降り注ぐ隕石。しかし、それは惨劇の序章でしかなかった・・・。

で、そこから飛び出してきたのがアーマースーツに身を包んでカクカクと奇妙な動きをする宇宙人。フォルムやイメージは何処となくID:4のそれにも似ている。
はてさて、いったいどんなテクノロジーで我々地球人を制圧にかかるのかね・・・ってまさかの歩兵戦?それも銃で打ち合い?え?もっとスカイファイトとか、超絶レーザービームとか、何ならアメリカ軍は核兵器チラつかせちゃうぞくらいの展開にならないの?

えぇなりません。徹底的に地上戦です。

「敵の目的」だの「コントロールタワー」だの「無人攻撃機」だのと宇宙人ハイテク要素はちょいちょい盛り込まれていますが、むしろそこはこの映画の本質ではないぞよ!と言わんばかりに徹底的に銃で応戦します。
一方の宇宙人はと言うと、これまた銃で応戦してきます。たまに強力な武器が出てきたと思ったら、手押し車のようなキャノン砲!
「お~そうきたか(笑)」
もうここまで来るとテクノロジーの「テ」の字も必要ありません。
「退却クソ食らえ!」という信念と熱いハートが地球を救うんです。
奇跡や偶然に頼るのではなく、ひたすら諦めない海兵隊員たちの熱い戦いの記録なんですね。

今回好感度が若干上がったポイントはそこだったのかな?
最後までこれと言って宇宙人側からのメッセージ的なコンタクトはありません。
《ワレワレハ~ウチュウジンダ~》みたいな。
つまりあくまでも「海兵隊員たちの主観」のみの構図なんですね。宇宙人の侵略目的も、TVで専門家が「恐らく~」って言っただけで、それが本当かどうかもわからない。いや、ぶっちゃけどうでもよかったんでしょうね、宇宙人の目的なんて。
何故ならこの映画はあくまでも「海兵隊員たちの主観」のみだから(笑)。
だから、ただ単に使命を果たすためだけに愚直に突き進むだけなんですね。

公開時に映画館で見た時は「ふ~ん・・」っていう感想。
(悪くもないけど、取り立てて面白くもないかな・・・)と。
その時は「宇宙人の描き方」が足りないというか、「結局こいつらなんやってん?」という疑問のほうが大きく残ってしまい、自分の中では「ちまちまパニック映画」位にしか思ってなかったんですね。

だから何故今回この作品をタブレットに落とそうと思ったのかも正直定かではないのですが・・・単純にアーロン・エッカートやミシェル・ロドリゲスが好きなんで、それだけでも自分的には見る理由にはなってたのかな?

これは「宇宙侵略もの」というコーティングをした『アメリカ万歳映画』です。別にプロパガンダとかそんな意味もなく、単純に馬鹿正直な戦争映画です。
「勝ちたかったら戦うしかない」メッセージはそれだけです。
だからこそ、頭の中から余計な勘繰りを取り除いてみたとき、意外とスッキリしている作品だったのかも・・?と見直せたのかもしれません。

劇中、ミシェル・ロドリゲスが
「別に(私は)顔がいいから生き残ったわけじゃありません!」
と言うシーンがある。

アメリカンジョーク・・・って笑うところなんだろうけどさ。
こういうジョーク好き。
dm10forever

dm10forever