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世界侵略:ロサンゼルス決戦のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.7
アーロン•エッカート、この人何か好き。単なる“良い人”キャラではなく、裏表があるとか、なし崩しで面倒ごとに巻き込まれたり、何かを背負ってる的な役が良く似合う。ニコラスケイジ的な。

個人的にはこういう映画は好き。
まったく好きではない人からすれば、いつものアメリカが世界のNo.1!テロに屈しない!諦めないプロ集団だ!万歳!何、宇宙人だと!難しいことはよくわからんが追い返せー!ドーン!ドーン!バーン!的なプロパガンダの士気高揚映画に見えるだろう。まぁ実際そうだ。その使命感というか、軍の規律とか微妙な上下関係や過去の確執のニュアンスもよく分からない。

けど、クローバー•フィールドしかり、この作品も“よくわからんものはよくわからんもんね”として相手側の情報や個人の心情などの内面を描かずに進行させることで、現場の混乱がとてもリアルに感じる。
「自分ももしそうなったらその程度の情報しか手に入らんだろうし、何もわからんし、わからなくて誰かに問いただしても説明してくれないだろうし、どうして良いかわからんってなるよね」と。
で、結局、軍人だろうが、民間人だろうが、宇宙人だろうが天災だろうが何だろうが、どんな状況であれ、何かしらのアクションを取りながら、目の前の出来事をそういうもんだとして、理解できようができまいがそんなことはお構いなしに刻一刻と悪い方へと変わる状況の中で打破していくしかないよな、と。あれは何ですか?何の用ですか?これからどうなるんですか?を考えてても助からないわけで。

だから、こういう映画は、あれは何で、何の用があってここに来て、何してくれてんの?という相手側のことは深く考えず、こっち側のよくわからんけどこれからどうすんの?を一緒に当事者気分で観ていく、に限る。•••と、思う。

そういう意味で、このチームは“最もよくわからん”状況に放り込まれた中で、そんな「イチイチ考えててもしゃあない!」として、生存本能を働かせてアーロンのリーダーシップの下で、タフに粘り強く諦めずによく戦った。カッコ良かった。イムレイも好き。ワイスピの彼女も好き。流石の存在感。

•••と、結局プロパガンダに飲まれてるのかも知れない。でもまぁそれはそれとして、これはこれで好きなのです。
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